前回、豪ドル円の予想(豪ドル円が100円に到達?)を立てました。
今回も同じくしてオセアニアの通貨、ニュージーランドドルです。
早速先日、ウィーラー総裁からも発言が出てきたように、利下げは今後なさそう、そして次のアクションは利下げではなく利上げの可能性、といったニュアンスで発言があったようです。
これらの発言により、NZ円は堅調に推移しております。
NZドル円日足チャート
個人的には来年1月頃からこういった発言が出るような気がしていたのですが、かなり早い段階で出てきてしまいました。
その理由を説明したいと思います。
乳製品価格が上昇中
ニュージーランド経済は、ほとんど第一次品で占めており、特に牛乳やチーズ、バターなどの乳製品の輸出立国でもあります。(輸出額の3割が乳製品)
世界最大の食品メーカー、フォンテラ社があり、ニュージランドを代表する巨大企業のひとつです。
この大企業にぶら下がっている中小企業から農家まで幅広く、ニュージーランド経済は乳製品の価格によって左右されます。
よって、インフレ率も乳製品価格によって大きく依存しているため、政策金利にも大きく影響されるわけですね。
その乳製品価格指数というものが、GDTと呼ばれております。
ネットに2週間おきに発表されているGDT指数がありましたので、掲載しておきます。
2015年の夏ごろ、大底を打って反転しました。
この時、実は2009年のリーマンショック後よりも低い水準まで低下しておりました。それほどNZ経済は悪化しており、政策金利も史上最低まで落とす必要があったようです。
その結果が現在の1.75%です。
が、今年の後半から急激に指数が回復しております。
インフレ率の過度な低下により、上昇カーブが急激になってきたものと思われます。
既にこの価格帯というものは2014年の春ごろにあたり、政策金利が2.5%~3.0%あった時期です。
あっという間この頃の水準まで価格が回復してきており、冒頭に紹介しましたウィーラー総裁の発言がタカ派寄りになってきたこともうなずけます。
おそらくですが、2017年、米国の陰に隠れて利上げ国として再び台頭するのではないでしょうか。
「噂で買う」は相場で鉄則ですので、そろそろ仕込んでおいても良さそうです。
通貨ペアは、NZ円のロングをおすすめしたいと思います。
NZ円月足チャート
上記のウィ-ラー総裁の発言を受けて、今週はNZドル円は1円近く上昇を見せました。
現在もなお、堅調に推移しています。
目先は83.50円がレジスタンスラインとなりますが、ここを超えていきますと、さらに大きく上昇を始める可能性があるでしょう。
オセアニアの長期金利も上昇を始めており、これもかなりの追い風です。
円の場合は、日銀が長期金利にキャップをしてしまいましたので、これが続く限り日本とオセアニアとの金利差も当面広がり続けていきます。
日本の投資信託や生保の外債投資先が今のところ米国しかありませんので、NZが再び利上げサイクルに入るのならば、ニュージーランドにも投資マネーが流入してくるはずです。
この転換期は滅多にないチャンスだと思います。
こういったことから、NZドル円は長期的な目線で投資しておきたい通貨ペアの一つではないかと考えております。
2017年前半は、特に注目かと思われます。
・株、FXの新サイト。兼業トレーダーでも1から稼ぐ術を公開!
